リコーイメージングのフィルムカメラプロジェクト
- tokuhata
- 2022年12月26日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年11月12日
2022年12月20日、リコーイメージング株式会社がPENTAXブランドにて「フィルムカメラプロジェクト」を開始することを発表しました。
https://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2022/20221220_037858.html
背景として「若年層を中心にフィルムカメラ人気が高まりつつある」とのことです。同社独自のWebアンケート国内約3,000名によれば、カメラ所有者の約20%がフィルムカメラを所有しているとか。少し数字を盛っているようにも感じますが、かつてフィルムカメを使用していたが今ではそのカメラは防湿庫に眠っている、という所有者がかなり含まれるのではないかと想像します。(私がそうです)
今回の発表で赤羽社長は「新たな "挑戦"として、デジタルとは違った楽しみを提供するため、PENTAXブランドにて新たにフィルムカメラ開発へのチャレンジを宣言させて頂きます」と述べています。関連しますが、同社はカメラ事業においてミラーレス機は開発せず一眼レフ路線を維持することを以前に発表しています。今回の発表は同社がキヤノン、ニコン、ソニー等のミラーレスカメラ陣営とは違う独自路線を行く方針であることをあらためて示しているといえます。

メーカーの古いカタログから借用、往年の名器PENTAX MX
フィルムカメラが発売されたら自分が買うかどうかは別として、このプロジェクトは応援したいと思います。私自身はかつて最初に購入した一眼レフカメラはオリンパスのOM-1でした。1970年代のことです。山に持っていくので当時最小最軽量の一眼レフを選んだ結果でした。しばらくしてPENTAX MXが発売され、最小最軽量の座を置き換えたと記憶しています。OM-1は昨年デジタルカメラとしてその名称とともに復活しました。PENTAX MXはMX-1がすでにデジタルカメラとして存在します。リコーはどんなフィルムカメラを出してくるでしょうか。
個人的にはデジタルカメラは進歩しすぎたと感じています。精密機器から電子機器へと変化し、撮影作業のかなりの部分が自動化され、失敗が激減しました。画質も向上し誰がとっても同じようにきれいに撮れるようになりました。難しい制御はカメラがやってくれるので人間はシャッターを押すだけ(?)、人間ではなくカメラが撮っているといっても過言ではない状況です。場合によってはシャッターすらカメラ任せです。
少数派ではあるもののフィルムカメラの人気が高まりつつあることは全世界的な傾向のようです。フィルムカメラは「撮影する過程を楽しめるのが魅力」というのがその理由のようです。デジタルカメラの進歩により誰でも簡単にきれいな写真が撮れるようになりました。その結果、撮影過程を楽しみたい人には便利すぎて物足らないということです。2022年の年末にこのような発表がされたのは少々驚きですが今後の展開に注目したいと思います。
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